Archi Art Update 
「Update01」
喫茶ランドリー本店
2021 5/23-5/30


Archi Art Update​​​​​​​
建築ジャンルのアップデートを目的にして独自に建築を研究するグループ

大阪梅田にて

4年ほど前、僕は大阪の中之島を歩いていた。
どうしてその場所を歩いていたのか何処へ向かっていたのかもよく覚えていないがひどく疲れていたことは覚えている。
日が沈みかけ、ちょうど帰宅ラッシュを迎えた頃に僕はふと顔を上げた。
大江橋から西側を望むと、夕日をバックに点々と灯がついたビル群と光を反射し煌めいた水面があった。
僕は立ち止まり、しばらくその景色を眺め、スマートフォンで写真を撮った。帰宅の途についている人々は不思議そうな目で僕を一瞥し、駅へと吸い込まれていった。
今思えば、なんの変哲もないありふれた都市風景だったのかもしれないが僕にはあの景色が生活の中で、或いは日常において重要なものに思えた。
僕はこの時から日常の隙間に生まれた美を撮影しようと胸に誓った。

雨。僕はいつの日からか雨の降っている日に出歩くようになった。
元々、雨の降る音が好きだったこともあるし、何処かで傘の写真を見たことも影響していた。しかし一番は自分が撮った雨の写真が、自分が生きているこの世界とは異なる場所のように見えたからだ。
よくよく考えると、雨の日は雨粒や傘で視界が遮られる上に、空は暗く生活自体の照度が低い。だから雨の風景というものをじっくり見ることは自ずと少なくなる。
僕は雨の日に改めて写真を撮ることで晴れの日とは違った美しさがあることを知った。

この写真群は、僕が雨の日に出会った光景を記録したものである。


サイズ:半切432×356
印画紙:RC 半光沢​​​​​​​
サイズ:四切305×254
印画紙:光沢

サイズ:L判89×127
ラスターペーパー/デジタルプリント​​​​​​​
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